ヴァンスカ ベートーベン 第九 芸劇マチネー 12/23
年末の「第九」合戦はいまや日本の風物詩となっているが、今年の読売日本交響楽団の「第九」は、ヴァンスカを指揮に数年がかりで進めてきたベートーベンの交響曲ツィクルスの最終回として、特別の意味をもつ。今回は、芸劇マチネーシリーズの模様をリポートする。なお、合唱には、3年連続で新国立劇場合唱団を起用した。コンマスは、藤原浜雄。
【知将のベートーベン】
オスモ・ヴァンスカは、ミネソタ管でもベートーベン・ツィクルスをおこない、BISが録音している。そのプロジェクトを日本では読響を相手に披露してきたわけだが、私は最終回にして、これが最初だ。このシリーズを通してのことなのかわからないが、今回は、ヴァイオリンが向かいあう対抗配置で、チェロとコントラバスを第1ヴァイオリンの隣に置く「対向両翼配置」を採用していた。「ピリオド演奏」の一環として、すこし前に頻りに試された配置だが、最近では、むしろ珍しい。
最近のコメント