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2010年1月 4日 (月)

謹賀新年 2010年のクラシック地図、というほどでもないが・・・

あけまして、おめでとうございます。2010年となりました。今年もよろしく、お願いいたします。年の最初になにを書くべきかは、とっても迷いますが、最近のトレンドに照らして、記念/祈念年を迎える作曲たちをご紹介しましょう。

際立った大物は、3人います。まずは、ほぼ同時代に現れた2人の天才です。1人は、ポーランド出身のピアノのヒーロー、フレデリック・ショパンです。彼がポーランドのジェラゾヴァ・ヴォラに産声をあげてから、200年が経ったのです。今年は、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのテーマ作曲家にも指定されており、数限りない関連企画が出てくるであろうと予想しています。もうひとりは、交響曲、室内楽、歌曲、ピアノの分野に幅広く傑作を残したロベルト・シューマンです。彼はショパンと同じ年、当時はザクセン王国と呼ばれた地域にあったツヴィッカウ(もちろん、現在はドイツ)に生まれました。

いまひとりの天才は、後期ロマン派の巨魁にして、現在では、交響曲の分野における王ともいえるグスタフ・マーラーです。彼は1860年、当時はオーストリア領に組み入れられていたボヘミアのイーグラウという地方のカリシュトという村に生まれました。ユダヤ人の家庭でした。それから150年が経ちました。すこし意外に思うところですが、ショパン・シューマンとマーラーの間には、半世紀の隔たりしかないのです。

しかし、この3人以外にも、この年は多くの作曲家たちにゆかりのある年となっています。古い時代では、なんといってもアレッサンドロ・スカルラッティがいます。息子・ドメニコとともに、鍵盤作品や声楽作品で華々しい成果をあげたスカルラッティは、生誕350年の記念年を迎えます。そのほか、クーナウ(生誕350年)、ペルゴレージ(生誕300年)、W.F.バッハ(生誕300年)、ケルビーニ(生誕250年)などの錚々たる名前が並びます。

すこし時代を下ると、フルート作品や室内楽で有名なカール・ライネッケ(歿後100年)。イベリア半島を代表するピアノ作品の大家、イサク・アルベニス(生誕150年)。政治家としてもポーランドの歴史に名前を刻んだ大音楽家、イグナツィ・パデレフスキ(生誕150年)。米国を代表する作曲家、サミュエル・バーバー(生誕100年)などもいます。

ここに挙げた人たちはほんの一握りですが、2009年と同じように、2010年も、かなり記念/祈念の年に当たる作曲家が多いことがわかります。別に記念の年だからなんだというわけではないのですが、例えば、バーバーのような歴史的な作曲家でさえ、生きていれば100歳だったのかと思うと、面白いですよね。現在も、まだ現役で活躍しているエリオット・カーターなどは、バーバーよりも年上のはずなのです。

世界のクラシック楽壇に注目すると、ウィーン国立歌劇場では、フランツ・ヴェルザー=メストがいよいよ正式に音楽総監督に就任します。2011年には、恒例のニューイヤー・コンサートを指揮することも決まっていますが、独墺系出身の監督は、あのカラヤン以来とあって、非常に大きな盛り上がりを呼ぶことが予想できます。また、シカゴ響の音楽監督となったリッカルド・ムーティが着任するのも、今年になります。

日本国内では、読響のカンブルラン体制、東京フィルのエッティンガー体制、群響の沼尻体制が、それぞれ発足します。東響ではスダーン体制の新しい5年が始まり、新日本フィルとハーディングのパートナーシップが始まる年でもあります。足もとは事業仕分け、不景気などに影響される冬の時代であるとはいえ、それだからこその、新しい動きが見られる年でもあります。

国内でおこなわれる重要なコンペティションでは、仙台国際音楽コンクールと、高松国際ピアノコンクールがあります。特に、前者はヴァイオリン部門を中心に、特筆すべき実績をあげていることから、注目されるコンペティションとなります。国際的には、一応、ショパン国際ピアノコンクールが有名です。昨年、クライバーン・コンクールの優勝で注目された辻井伸行が出てくると思われますし、彼は前回大会でも地元で人気を得ましたので、ひときわ期待を集めることになります。

そして、年が明けたばかりで野暮ったい話ではありますが、本年末、大晦日のベートーベン全交響曲連続演奏会には、3年続けた小林研一郎氏に代わり、ロリン・マゼール氏が起用されるとの情報が飛び込んできました。コバケンでがっぽり儲けたのか知りませんが、マゼールをぶち込んでくるとは、三枝成彰氏もなかなかの策士です。私もここ2年、ほかに浮気して交響曲に復帰しようとしていた折なので、この大ニュースには動かされます。実は、マゼール氏の名前は、この企画が始まったときに、唯一の先駆者として挙げられていた人物なのです。故岩城宏之氏以前では、このマゼール氏の全曲挑戦が最初にして最後の先例だったという話だったはずです。

さてさて、今年のクラシック界にはどんなことが起きるのでしょうか!?

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コメント

新年おめでとうございます。
今年も素晴らしい音楽と出会えますように。
昨年同様、楽しみに拝読いたします。

マーラー、シューマン、ショパン、ヴォルフと今年のアニヴァーサリーは、ハイドン、ヘンデルの年だった昨年と比べると、いささか不健全な(?)ラインナップですが、オケ、室内楽、歌曲など多くの企画コンサートが催されるでしょう。(大好きなハイドンのアニヴァーサリがいささか地味だったのが心残りですが。)今年もよろしくお願いいたします。

おめでとうございます。今年も、よろしく、おねがいします。

ヘンデルに関しては、今年、最後の大花火が残っています。ヘンデル・フェスティヴァル・ジャパンの企画で、クリストファー・ホグウッド氏が来日し、とても珍しい曲目を上演する運びとなっているからです。

しかも、その公演では、当時活躍のコントラルトのために移調して書かれた特別エディションのアリアが蘇演されるというレアな機会となっております。英国の魂である作曲家をめぐる歴史に、光栄にも、我ら日本人が名前を刻むことになるのです。そのパートを歌うのは、波多野睦美女史です。

閑話休題。

繰り返しになりますが、今年も、よろしくおねがいいたします。また4月には、エリシュカ氏の演奏を聴きに札幌を訪れることになるはずです。その前に、「わが祖国」がCDリリースだそうですね。上半期では、このあたりを大いに楽しみにしております。

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