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2010年1月15日 (金)

オトマール・スウィトナー氏が逝去

1月8日、ベルリンでオトマール・スウィトナー氏が亡くなられたとの報が届いた。氏は1922年、インスブルックに生まれ、没年は87。大学時代は指揮とピアノの勉強をし、当初はピアニストを志して成功しかけたが、師であるクレメンス・クラウスの教えに従って指揮者に転向し、ドレスデン、ベルリンなどで活躍した。東側にあったベルリン国立歌劇場では1964年以来、東西ドイツの統一が果たされる1990年まで音楽総監督の地位にあり、その後をバレンボイムが受け継ぐことになる。

スウィトナーは日本とも縁が深く、N響とは数多く共演を重ね、1973年には桂冠指揮者として顕彰されているので、ファンも多いことだろう。1989年が最後の共演だったというが、歌劇場の職を辞任したのとほぼ同時期であり、この頃から、スウィトナーはパーキンソン病を患っていたという。パーキンソンの症状は広いが、認知症を含む幅広い身体的、非身体的障害が生じることになるので、引退は止むを得ないところだったろう。以後、表舞台に登場することはなかったので、いまさら残念というには及ばないが、過去の功績は決して小さくない。

クラウス譲りの豊富な独墺系レパートリーには、旧宗主権の及んだスラヴ系の曲目も含まれ、幅広い範囲に水準の高い録音を残している。師の得意としたワーグナーやシュトラウス・ファミリー、リヒャルト・シュトラウスの作品のほか、古くはバッハやモーツァルト、新しくはブルックナー、マーラー、ヒンデミット、ポール・デッサウなどにも手が及んでいる。保守的なレパートリー傾向のなかでも、ストラヴィンスキー『春の祭典』などの名録音も知られているほか、同じ独墺系のなかでも、フンパーディンク、レーガー、ウェーバー(魔弾の射手以外)、プフィッツナーなど、かなり奥行きのあるレパートリーを誇っているのも特徴となる。

また、ベートーベンやシューベルトの交響曲全集などは、非常に評判のいいもののひとつである。スラヴ系では、スメタナやドヴォルザークの作品は得意な演目に含まれる。また、ドイツ的なアプローチによるフランスものの演奏も決して捨てたものではないだろう。自身にイタリア系の血が流れていることもあるのか、イタリア・オペラにも精通している経験豊富な指揮者であった。

ご冥福を祈りたい。

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