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2010年12月 1日 (水)

神田慶一&青いサカナ団 歌劇『あさくさ天使』を改訂再演

神田慶一の作曲による歌劇『あさくさ天使』は、江戸開府400年を記念した事業の一環として、東京都から委嘱され、上演の舞台、東京文化会館のある台東区民を含む大規模な合唱団、オーケストラ、ソリストをあわせて200人以上が出演し、大劇場を舞台に3時間半ほどもかかる大作となったという。残念ながら、私が見逃している作品のひとつであるが、評判はすこぶるいいし、その後、「日本オペラ絵巻」や青いサカナ団のアニヴァーサリー・ガラで繰り返し取り上げられた最後の場面は、神田の敬愛するであろうプッチーニにも匹敵するリリックさと、底なしの優しさ、そして、若干のほろ苦さ(諧謔性)を伴って魅力的だった。

その『あさくさ天使』が来年3月、大規模な改訂を経て、小劇場で再演されることがHPにも正式に発表された。この作品はいかに魅力的であろうとも、’too large’で再度、公的セクトの支援でもない限りは上演不能という欠点があった。改訂では、あまりにも長くなりすぎたプロットや構成の整理、オーケストラや合唱など、機会にあわせて肥大化しすぎた作品の規模の調整を通して、本来は非常にパーソナルな精神世界を描くはずだった作品の道筋をもとに戻し、。スリム化するという再創作が試みられるようだ。

キャスト等は、後日発表ということになっているが、暫定的なキャスティングについてはある関係者のページから、明らかになっている。ここでその内容を転載することが正しいことかどうかはわからないので、具体的には正式な発表を待つが、初演時のキャストが概ね踏襲され、これまでにカンパニーの公演に出演した若い力の中から、新しい顔触れが少し加わったキャストになっている。キャラクターもほぼ踏襲だが、タクローというのがいなくなり、リュウジという名前に変わるらしいのが大きな変化だ。

基本的な設定や大まかなプロット、音楽の骨組みは変わらないとしても、むしろ、神田らしいコンパクトな作品に仕上げてくれることだろう。3月26/27日に、新国立劇場小ホールで上演予定。なお、サカナ団では、この公演に出演するコーラス・メンバーを募集している。年齢や経験は不問。もともと市民合唱団が入ったプロダクションだったし、巧さは求めていないだろう。それよりも、歌いたいという情熱があるかどうかの問題だ。スコアを貰って歌えるメリットも捨てがたいが、仕事上、十分な練習に出るのは難しそうなので、私は今回も観るほうに徹したいと思う。

芝居の設定は、1959年。舞台に魅せられた若い学生が、浅草の演芸場で魅力的な仲間たち・・・喜劇役者、踊り子、職人たちに囲まれて下働きをしている。そこで学生は憧れの女性に出会い、恋をするが、そのヒロインは交通事故で命を落としてしまう。しかし、下町の芸能を愛していた彼女は「あさくさ天使」となって学生を励まし、人々のこころを浄化する。彼女にこころを救われ、後年、大家となった青年の回想の形で美しくもはかない思い出が甦る・・・という感じらしい。

コンパクトな改訂版の出来はわからないが、ガラ・コンでうまくできたことから見ると、音楽的にはまず問題がないはずだ。初演を見ていないのでそれとの比較はできないが、とにかくメッセージ性が素晴らしい作品でもあり、そのエッセンスは演出などの刈り込みによっても損なわれないだろう。楽しみである。

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