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2011年3月18日 (金)

原発、放射能大量放出を食い止める闘いは後半の分岐点へ

震災・津波の初日から1週間が経過、最初の地震が発生した14:46には、各所で黙祷がおこなわれた。仕事から戻って、まず原発の様子を確認し、避難所や被災地の状況を確認するのは日課になってきた。

原発については、空中・陸上からの放水実施、周囲の放射線量減少、電源回復の見込みなど前向きなニュースが伝えられているものの、仏/米の評価機関は現在の状況をレヴェル6、もしくは7と位置づけ、従来のスリーマイル級との見解を改め、チェルノブイリ級か、それに勝るとも劣らない程度の大事故と判断する見解を示している。フランスの機関は、もはや格納容器に燃料が封じ込められているとはいえないと判断。ここ数日の対応を誤れば、より深刻な結果を招くと警告しており、自国民に対しては日本への渡航自粛、早期出国を呼びかけるなど、もっとも厳しい態度をとっている。

原発の先進国であるフランスやアメリカの機関がこのような態度をとっていることは重く受け止めるべきであろうが、一方で、日本の原子力安全保安院は暫定的な事故レヴェルを4から5に修正した。希望的観測かもしれないが、既に述べたような放射線量の測定データなどをみると、保安院の言うことも現時点でまったく当てにならないという感じはしない。IAEAもデータをとりはじめており、今後も注視が必要なことに変わりはないが、現時点で一部の外国機関の警告だけを鵜呑みしてパニック状態に陥ることは避けたいものだ。現在のところ、余裕のない逼迫した状況ではありながら、いまだ原子炉は我々の管理下にあるといえそうである。スリーマイルのような幸運を祈る段階ではない。ロシアや中国の専門家も、仮に連鎖的な反応が起こったとしても、チェルノブイリのように広範囲に放射能が拡散する可能性は少ないとしている。

現時点では日本政府はある程度、誠実に情報を出しており、警告も適切だが、過度の楽観論は否定し、日本国民の絶え間ない注視と、政府・電力会社の慎重、かつ、思いきった判断を促すためにも、米・仏の機関は悲観的な見解を示しているのだと考えたい。

そもそも、「チェルノブイリに並ぶような大事故であること」と、「それと同じほど放射能汚染の拡散が進むということ」は、まったく別問題のようだ。レヴェル6/7という大事故であっても、運転中に大爆発が起き、そもそも格納容器や圧力容器すらなかったチェルノブイリとはちがい、最悪の場合でも、福島県外の数km程度までしか、深刻な核汚染は進まないという見解がもっとも有力なようである。もちろん、それだけでも悲惨なことに変わりはないが、自国から国境を越え、ウクライナやベラルーシまで汚染が広がったチェルノブイリのようなことにはならないとの見方がつよい。

原子力安全委の専門家による助言を受けた住民の退避措置も、専門家らは10km圏内で十分ということだったらしいが、さらに政府側で万全を期し、20km圏内まで退避範囲を拡大させたということになっている。この退避措置と、上記のような外国の専門家らの一般的な見解はほぼ一致しているため、十分信用に値する見方であると思われる。

それにしても。電源は間に合うのか。そして、電源回復のあと、頼みの綱であるECCSと呼ばれる緊急炉心冷却システムは作動できるのか。とにかく、最悪の事態を防ぐための闘いに期待しているのは、私だけではないだろう。もはや対岸の火事ではないのだから。

避難所からは各メディア等を通じ、食糧、水、燃料、医薬品などの欠乏が、再三、訴えられているものの、惨めな状況はなかなか変化しないようだ。港湾や道路の整備が意外に早かったことには驚いたが、それでも物資の集積地から避難所までの、実際的な移動手段が確保できないために、避難所を目の前にして、なかなか物資が届かないという状態がつづいているようである。折角、いのちを取り留めたのに、避難所で亡くなる人たちがあとを絶たない。こちらも一刻を争う事態となっている。

そんななか、福島県大熊町の双葉病院の患者が相次いで、移送後に避難所で亡くなっている事態に関連して、院長ほか、病院スタッフが患者を置き去りにして逃げたと捉えられるような報道がなされた。実際には、院長らスタッフは救急搬送に立ち会ったあと、病院に帰ろうとしたが、避難命令が出ている地域のため戻ることができず、自衛隊だけが搬送に向かったというのが真相だった。他のスタッフも最後まで患者のケアに勤しんだが、指導に従って避難したという。

報道では患者らの栄養状態が悪く、痩せ細っていたなどということも付け加わっており、ラジオで聞いた当初は「とんでもない!」という感想をもったが、どうやら上記のような事情のようなので、ここにも書いておく。松本サリン事件における「河野さん事件」で学習したはずのマスコミであるが、なかなか体質は改まらない。東電による会見でも、記者の態度の悪さには、逆に怒りを覚える。彼らはなぜ、あんなにもエラソーなのであろうか。しかも、質問だって、必ずしも的確ではない。彼らの頭のなかには、記事のことしかないようだ。この記者はこういう風に書きたいんだろうなということが、質問からよくわかる。しかし、それでは本当に大事な情報は出てこない。東電の会見には、原子力に必ずしも詳しくない素人の記者だけではなく、専門家も入れるべきではなかろうか?

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