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2011年4月14日 (木)

いわきの農産物は安全!オール日本キャラバン @新橋駅SL広場

このブログでも事前にお知らせした、いわきの野菜・果物の直売会「いわきの農産物は安全!オール日本キャラバン」というイベントに足を運びました。晴天に恵まれた新橋駅SL広場には福島県いわき市の農家などが集い、トマト、いちご、きゅうり、みつば、ネギ、しいたけなどの産物が直売にかけられていました。SL前は特設ステージになっており、様々なアトラクションが行われるというサーヴィス付きです。初日にはここを、今回の震災における真摯な対応で注目される枝野官房長官も姿を見せたそうです。そして、野菜は完売したという事前情報。風評なんて、まるでなかったかのようです。

【イベントの効果は既に浸透】

私は2日目に来たわけですが、有楽町の「きじ」で食事を済ませたあと、歩いて新橋に辿り着いた14:30ごろには、もう各ブースには完売の札が下げられており、単なるイベント会場と化していました。売り子の人たちも、募金を訴えることぐらいしかやることがありません。ブースに目をやると、初日の売れ行きなどから勘案して、例えば、アスパラは1人=1束までなどと数が限定されていましたし、この時点では、もう十分、イベントの効果は東京都民のあいだに浸透しているように思われました。

【ベルカント尺八奏者 き乃はち】

折柄、ステージには地元でラジオ番組も担当しているという、邦楽器(尺八)奏者のき乃はちさんが立っていました。下はジーンズ、黒いスラックスに白いジャケットという出で立ちで、邦楽というよりは、ロック・ミュージックや南米・アフリカのテイストも混じった音楽をソウルフルに演奏するき乃はちさんはいなせな感じで、一気にファンになりました。はじめは人気のある藤原道山の亜流かと思っていましたが、き乃はちさんはベルカントのような歌声(尺八声?)をもち、腹の底から音を響かせながら聴き手の身近にさりげなく位置を占めるという、深い音色とコミュニケーション能力の持ち主だったのです。この日は縁あるいわきへの想いがこもっていたこともあったのか、環境としては満足なものではなかったけれど、悪条件を軽々と突き破る素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

なお、このき乃はちさんのブログにとてもいいことが書いてあり、ウチとはちがってごく短いものですので、4/13の記事をそのまま転載しようと思います。3行目の言葉に、「なるほど」と頷きました。ちょうど、赤字の部分です。

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本当に怖いのはこれから数年後に食物連鎖で凝縮されることかもしれません。
福島に限らず油断していると全国どこでどうなるかわかりません。
一つ一つ調べている いわきの農産物が、実は一番安全ということも考えられます。
安全でも美味しくないといけないですが、これがまた美味いんです。

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【17:00ごろ再び】

さて、これでは何をしに来たのかわかりませんので、17:00に再びトラックが来て作物が補充されるということでしたから、品川の辺りをブラブラしてから、再び新橋をめざします。補充されたのは、いちごとトマトでした。

トマトは既に直接、ファームに注文したところですし、今度はいちごを買ってみることにしました。1人=1パックまでで、1パック=400円という価格でした。パック詰めのいちごとしては平均よりもやや高く、この品種としてはやや安いという設定です。「ふくはる香」という品種の小粒のもので、やや酸味がつよく歯ごたえがありました。これは正確にはいわきのものではなく、「JA東西しらかわ」と書いてありますが、同じ南福島ということで苦労は同じだと思われます。

【フラの面白さ】

今度のステージには映画『フラガール』の舞台となり、スパ・リゾート・ハワイアンズを抱えるいわきだけに、地元のフラ・ダンスのグループ「ハーラウ ラウラーナニ」からの5人組によるショーが行われ、結果的に、これが最後のステージとなりました。

フラなどは真面目に見たこともありませんでしたが、こうしてライヴで目にすると、とってもハードな舞踊で驚きますし、固定的なファンが多いのもわかります。踊りは本来、多分、我々の祭りと同じような自然や神々との結びつきを表す祝祭的な意味を含みますが、これを正しく表現するためには相当の修練が必要であるのは間違いありません。下手にやれば、バーバリズムをも通り越して、野卑なエロティシズムにまで堕してしまう可能性があり、その場合、わらの腰巻に露出の多いブラだけで踊るスタイルは見るに堪えないものがあるでしょう。

幸い、このグループは訓練も行き届いており、ややスポーツ的ではありますが、安心して「舞踊」として見ることができました。それに、地元でこうした機会が奪われているということもあるのか、踊れること自体がとてもうれしいという想いまでがヒシヒシと伝わってきます。

特に先生と思われる年嵩の女性の動きが美しいのですが、腰を使ったハードなアクションなどは若い人のほうが迫力があります。いろいろな意味で腰のあたりに目が行きやすいところですが、巧い人とそうでない人の差は実は上半身や足もとに出やすいといえるのではないでしょうか。例えば、腰のアクションの激しい場面では、それとはアップ・サイド・ダウン(さかさま)で、通奏低音のように身体を支える上半身の動きに何らかのストーリーを感じ取ることができるかどうか・・・これによって、大きく差が出てくるように思います。

また、足のステップは地味ですが、実は非常に合理的に激しい動きを下支えするポイントになっているにちがいありません。

【若い売り子たち】

さて、会場で目立ったのは、売り子を担当する若い人たちの姿です。この人たちは福島県出身の学生によるボランティアだそうですが、一生懸命、声を出して真面目に立ち働いていたのが印象的です。結局、自分たちの田舎は、自分たちで守らなければならない。彼らの姿から、そんなことを思いました。それと同時に、最近は愛国心がなくなった/愛郷心もなくなったと言われるけれど、この子たちの姿を見ていると、それはまったく的外れな批判であって、そうしたこころそのものが「消えた」のではなく、「変化した」のだという私の持論にぴったり合うような気がしました。

もうひとつ、「情けは人のためならず」という言葉があります。ご存じのように、「情けをかけることは他人のためになるというよりも、なにより自分のためになることである」という意味の言葉ですが、このイベントが正に、そういう機会だと思いました。このキャンペーンはいわきの野菜や果物が安全であるということを訴えるためのイベントだったのですが、なにより、いわきの人たちが自分たちの作物がもつパワーを実感するための素晴らしい機会となったと思われます。この会場で若い売り子たちをはじめ、生産者やイベントの運営側のほうがはるかに良い表情をしていることに気づきませんでしたでしょうか。そして、私たちは彼らを応援するために出かけたはずなのですが、結局、私たちのほうが癒されて帰ることになったのです。

最後、その場にいた全員で「がんばっぺ、いわき!」を三唱してお開きとなるのですが、短い間ではあるけれど、とても楽しい時間を過ごすことができました。この場を借りて、イベントのために尽力された皆さんにお礼を申し上げたいと思います。

【生産者と消費者の絆】

ところで、13日の報道ステーションをたまたま見ておりましたら、風評被害についての特集が組まれていました。そこで報じられたことで印象的な生産者の言葉に、風評被害で売れないのではない。買いたいのに買えない状況が生まれているのが問題・・・というような趣旨のものがありました。これは、まったく言い得て妙だと思います。

カゴメやデルモンテの問題もそうですが、むしろ、小売りや大規模メーカーが風評被害を先回りしていて、一般消費者のほうは、トレーサビリティーさえしっかりしていれば、福島のものは買いたいという心理があるのもまた確かです。もちろん、そうした製品を買うのが不安な消費者も相当数いるのでしょうが、新橋のイベントを見るだけでも、やり方次第では消費者の信頼は十分に勝ち取れるということが分かったと思います。

今回も、野菜・果物は2日間で7.5トンあまりも売れたそうです。衰えたりといえども、東京の購買力はやはり大したものでした。東京の人たちも、こうした生産者の努力を待っているし、期待しているという面もあるのだと思います。地震や津波、放射能、風評被害という不幸なサイクルのなかで起こったことではありますが、消費者は良心的で質のいい生産者を求め、産地は自分たちの努力を買ってくれる安定的で温かい消費者を求めるという絆が、こうして生まれるのであれば素晴らしいことではないでしょうか。

農業は、安全保障と関連するとまでいう人もいます。そういう人たちは、こうした取り組みにどのように対応しているのでしょうか。私たちは、こういう苦難のときこそ、不安定で、厳しい第1次産業の従事者の努力や苦労に感謝し、その想いを行動で示すべきだと思います。1人1人にできることは僅かですが、その輪が、風評被害を打ち破っていくのだと信じていますし、そうすることは、私たちが将来にわたって安心な食べ物を得るための唯一の道だと思うのです。

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