2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« ギュスターヴ・シャルパンティエ イタリアの印象 ~ジュール・マスネの弟子たち | トップページ | ノイホルト ストラヴィンスキー ペトルーシュカ 東響 川崎定期 12/4 »

2011年12月 2日 (金)

12月の推奨コンサート パスキエ&金子陽子、アラン・ムニエ、井上祐子 ほか

12月というと「第九」のシーズンですが、最近は「第九」以外にも趣向を凝らした公演がおこなわれるようになりました。それらのうちで、私が個人的に面白いと思っているものをいくつか紹介したいと思います。

【レジス・パスキエ(vn) with 金子陽子(fp)】

レジス・パスキエは1985年以来、パリ・コンセルヴァトワールの教授で、兄でヴィオラ奏者のブルーノや、チェロのローラン・ピドゥと組んだパスキエ・トリオとして華々しい活躍を飾ったヴァイオリニストであり、ソリストとしても活動するほか、録音も豊富に残っています。その手堅い実力はラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで改めて広く知られるようになり、近年は来日も増えました。私もフォル・ジュルネではじめて聴き、いかにもフランス的な、花も実もあるヴァイオリニストとは思わなかったのですが、素朴で飾らない一本気のアーティストとして記憶しています。そのパスキエの室内楽はいつか聴きたいと思いつづけていましたが、今回、金子陽子さんとともに演奏する機会があると知って興味を誘いました。

金子さんは私が好きなアンサンブル・ピアニストで、ジョスファン・インマゼールの高弟のひとりです。独奏では古楽器のフォルテ・ピアノでベートーベンやモーツァルトなどを演奏し、室内楽ではモダン・ピアノも操ってガブリエル四重奏団のダイナモとして活躍するほか、ローラン・ピドゥとの共演によるレイナルド・アーンの録音、モザイクQと共演してのヨハン・ベンジャミン・グロスの録音(ピリオド楽器)などで、優れた仕事を多く残してもいます。

3日の名古屋公演を皮切りに、横浜・港南区、藤沢、海老名と神奈川ゾーンを中心に回るという風変わりな日程になっていますが、私が行きたいと思っているのは11日の海老名公演。当家からは遠く、市民文化会館の音響も未知数ではありますが、この2人の演奏で聴く、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレのソナタで固められたプログラムは一聴に値すると思っています。

【現代音楽:エクスドット=マグナムトリオ】
現代音楽の公演も、今年は意外に数が多いようです。そのなかで、私が以前から注目していたのは、若手作曲家の川島素晴と山根明季子が主催する「ex.」(エクスドット)というグループの演奏会です。17回目(本来は16回目でしたが、震災の影響でここにずれ込んだようです)となる今回のキャッチは、「マグナムトリオ、現代音楽を吹っ飛ばす」となっています。川島、山根の作品のほか、中川俊郎、伊藤弘之と、現代音楽界で一定の成功を収めているとみられるメンバーの作品に、公募作品3作品を加え、フルート3本の編成によるマグナムトリオがパフォーマンスを披露してくれます。川島、山根ともこの国の音楽の次世代を担うと期待されている作曲家。この ex. のような企画が将来、語り草にならなくてはならないポジションにある人たちだといえます。

公演は12月21日。荻窪の杉並公会堂が会場となっています。

【鍵盤:ヴォスクレセンスキー ほか】
鍵盤では、ミハイル・ヴォスクレセンスキーのリサイタルが注目に値します。レフ・オボーリンの高弟たるピアニスト、ヴォスクレセンスキーはモスクワ音楽院を代表する名教授として知られ、エフゲニー・キーシンやアレクサンドル・ギンディン、最近でも、エフゲニー・ボジャノフなどの優秀で、個性的な弟子を育て上げています。彼の演奏を聴くことができること自体が貴重な機会でありますが、プログラムもベートーベンのソナタ30-32番と重厚なものが選ばれており、是非、足を運びたいと願っているところです。公演日は12月7日、東京文化会館小ホールにて。ほかに、名古屋・宗次ホールでも公演がある。

鍵盤では、同じくロシアの巨匠、アレクセイ・リュビモフや、ケンプ・クラスの後継を担っているドイツ音楽の権威、ゲルハルト・オピッツ。フライブルク音大教授を務めるミヒャエル・ロイシュナー。英国の若手で才気煥発な知性派のポール・ルイス。日本にもファンの多いエフゲニー・ザラフィアンツなど、見どころのありそうな公演は少なくないように思います。

12月23日には、私がいちど足を運んでみたいと思っているピアニスト、丹千尋さんのリサイタルがあります。彼女は今後、ピアノ独奏用に編曲したベートーベンの交響曲のツィクルス公演を予定しており、初回の23日は時節柄に合わせてか、「第九」からスタートします。

【ヴィオラ:井上祐子、ふたたび!】
本年のヴィオラ・スペースにも出演し、独特の味わいを印象づけた井上祐子さんのリサイタルは、特に自信をもってオススメできるコンサートです。ヴィオラ・スペースでも披露したボーエンの『ラプソディ』 bis のほか、デールの『組曲 op.2』や、シューベルトの『アルペッジョーネ・ソナタ』がプログラムされています。そして、伴奏につくのがなんと蓼沼恵美子さんであります。彼女に対しては、ヘンシェルQとコラボしたシューマンの演奏について、私は絶賛評を示しています。公演日は12月16日、東京オペラシティ・リサイタルホールにて。

【チェロ:アラン・ムニエ】http://www.piano.or.jp/enc/Pianists/detail/228
チェリストのアラン・ムニエにも、熱烈なファンの方がおられます。そのひとりは、多分、自分であります。ムニエ御大が今回、演奏会をおこなうのが18日、埼玉県の武蔵ホールという場所です(最寄駅:西武武蔵)。ピアニスト、中野真帆子さんの企画でおこなわれているシリーズに出演し、ブラームスやドビュッシーのソナタ、ベートーベンのヴァリュエーションなどを披露してくれます。また22日にはカサド・コンクールゆかりの八王子で、ホテルのチャペル・コンサートに出演するという情報も得ています。ムニエさんは世界的にも凄いチェリストと認識していますが、日本では決まったマネージメントがついていないのでしょうかね!

【ジルベスター】
大晦日は、ここ何年かは東京文化会館でおこなわれる交響曲全曲演奏会ではなく、小ホールの室内楽のコンサートで締めています。クァルテット・エクセルシオによるラズモフスキー・セット全曲演奏は、先日の2番が素晴らしかっただけに、とても楽しみです。しかし、このラインナップでは、私の好きな団体から始まり、徐々にあまり好きではない団体の演奏に移っていくことになります。エクのラズモフスキーだけでも元はとれる気がしますので、ほかのジルベスターを組み合わせるのも一興と思います。私が興味をもっているのは、オーラ・ルードゥナー氏(リンクの録音ではタスマニアのオケを率いて、かなり質の高い演奏を披露しています)の率いるサントリーホールのジルベスター・コンサートです。

このあたりは、お財布との相談!

« ギュスターヴ・シャルパンティエ イタリアの印象 ~ジュール・マスネの弟子たち | トップページ | ノイホルト ストラヴィンスキー ペトルーシュカ 東響 川崎定期 12/4 »

おすすめコンサート」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/543421/53390003

この記事へのトラックバック一覧です: 12月の推奨コンサート パスキエ&金子陽子、アラン・ムニエ、井上祐子 ほか:

« ギュスターヴ・シャルパンティエ イタリアの印象 ~ジュール・マスネの弟子たち | トップページ | ノイホルト ストラヴィンスキー ペトルーシュカ 東響 川崎定期 12/4 »

ツイッター

  • ツイッター

最近のコメント