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2017年3月12日 - 2017年3月18日

2017年3月17日 (金)

今井顕のシューベルト D568 & D959 & トークタイム「タブーへの挑戦」 3/8

【ウィーン音楽とビーダーマイヤー】

今井顕は、ウィーンの最高楽府=ウィーン国立音大において、24年間の長きにわたって教鞭をとり、オーストリー政府より名誉教授の終身称号を得たピアニストである。古くはフリードリヒ・グルダ、現在もパウル・バドゥラ・スコダルドルフ・ブッフビンダーなどに継承されるウィーンのピアニズムは、きわめて特徴的な音楽である。フランスの瀟洒で色鮮やかなスタイルや、ドイツ・ピアニズムのカチッとした機能美とは異なり、貴族的な気品とともに、ある種の大らかさが感じられ、ウィンナー・ワルツに象徴される自由な揺らぎがあるせいだろう。ウィーンのピアニストは、圧倒的な技巧的な冴えや演奏の迫力で人を魅せるのではなく、自分だけにしかない意外なこだわりや、遊びの領域を広くもちながらも、現地特有の独特なプラットフォームを守り、めいめいの美学によって飾っていくのである。こうしたことの歴史的起源としては、ウィーン・ハプスブルク帝国のビーダーマイヤー時代に醸成された雰囲気が挙げられる。

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2017年3月15日 (水)

井上郷子 ピアノ・リサイタル #26 「近藤譲 ピアノ作品集」 3/5

【波のような創作史】

井上郷子は、以前から聴いてみたいアーティストだった。かつて両国門天ホールへアイヴズを聴きにいったときのこと、その企画の芸術監督だった彼女が偶々、私のすぐちかくに座っていたのを記憶している。不明ながら、私はその人を知らなかった。

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