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2017年11月12日 - 2017年11月18日

2017年11月17日 (金)

ヴァレンティン・シルヴェストロフ 80歳記念ガラ・コンサート アレクセイ・リュビモフ pf ほか 11/9

【3時間で一挙に詰まった距離】

ロシアの作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフは、歴史のなかに埋もれた天才なのであろうか。そもそも、ここ100年ほどのクラシック音楽は、その歴史に触れるにも手ごろな資料が少ないのだが、わけてもシルヴェストロフは、そこからさらにはみ出るような場所で、美しい花を咲かせてきた。日本ではほとんど知られておらず、今回が初来日となった。そして、衝撃が走ったのである。いきなり80歳を祝う特別な機会で演奏された彼の作品には幅があり、同時に統一感にも満ちて、ずっしりと重かった。ホールのプロデューサーによれば2時間を予定していたというコンサートが、3時間に膨らんだのはなぜだろう。ともかくオペラよりも長い、この貴重な時間が私たちの距離をみるみるうちに縮めていったのだ。

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2017年11月13日 (月)

日生劇場 ドヴォルザーク 歌劇『ルサルカ』 演出:宮城聰 田崎組(一般公演/初日) 11/9

【芸術の使徒】

日生劇場のオペラ公演は、教育面や、契約者へのサービスという側面ももつ都合上、ユニヴァーサルな演出が求められる。それにもかかわらず、モーツァルトのほか、ヤナーチェク、アリベルト・ライマン、そして、今回の『ルサルカ』など、なかなか日本の舞台にかからない作品を手ごろな箱のなかで見せてくれる貴重なシリーズでもある。より開かれた対象に、本物の舞台を観てもらうという正攻法である。券売所で並んでいると、案内の女性が「オペラ」を「ミュージカル」と呼んでしまう微笑ましい劇場は、生音の音響としてはややデッドな弱点があり、グランド・オペラの上演にはオーケストラのためのスペースが足りないという問題があるが、ライマンのオペラを上演した際、オーケストラを一部、舞台にあげてしまう工夫が当たった。それぞれの公演の演出チームは変わっているものの、実践の蓄積のなかで得た知見は、年を経ても劇場のなかで確実に踏襲されているようだ。今回はさらに、合唱や管弦楽のバンダをときどき、客席を取り巻くように配置した山田和樹らしい趣向で、一歩前進というところである。劇場としては狭い空間を、効果的に拡張するアイディアであった。

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