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その他記事

2018年5月10日 (木)

1年後の映画『愚行録』 (石川慶:監督、貫井徳郎:原作) 妻夫木聡&満島ひかり~映画評としてではなく、社会論として

【満島ひかりが目当てだった映画】

石川慶監督のデビュー作となった映画『愚行録』は、直木賞候補作となった長編ミステリーで、貫井徳郎の原作をもとにしています。観た直後は素材はよくとも、映画としてのクオリティは不十分と感じたのですが、2017年2月の公開から1年以上を経て、じわじわと時代を映す鏡として光を増してきています。同時期に話題になったTVドラマに、「ヒットメーカー」坂元裕二の脚本によるTBS系列の『カルテット』がありました。そこで主要キャストのひとりを演じた、満島ひかりを目当てにみた映画でした。

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2017年12月 3日 (日)

【番外記事(フットボール)】清水エスパルス、小林監督の評価について

フットボール「J1」リーグの清水エスパルスは、2017年のシーズンを8勝16敗10分の勝ち点34、年間14位で終えた。最終節の白星でサンフレッチェ広島を抜き返し、順位をひとつあげたが、ドロー、もしくは敗戦なら、ヴァンフォーレ甲府にキャッチアップされて、16位でJ2降格という憂き目も考えられる結果だった。シーズン前、第1目標は予想残留ラインの勝ち点40であり、それを越えたら、一桁順位でのフィニッシュをめざすというものだったから、目標をショートし、例年ならば、降格もあり得た結果である。上位と下位の差が大きく、下位3チームの結果があまりにも悪かかっために、エスパルスは命拾いした。降格チームの大宮アルディージャは前年5位と実力を高めていて、降格は免れたものの、エスパルスより下の結果におわった広島も実力の高いチームだっただけに、エスパルスは運がよかった。

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2017年9月 4日 (月)

柴口勲監督 映画『隣人のゆくえ~あの夏の歌声』 @K's cinema (新宿)

【ワンダーランド】

オープニングで遠くから聴こえてくる清純な歌が流れるなかで、校舎の窓外にアンジュレーションのある下関の風景が映り込むと、私の気持ちを察したかのように、そこで立ち止まった少女は窓を開け放ってくれた。不思議と波長の合う映画だった。再び閉じられた窓の錠は、女子生徒が多い学園のせいか、どれも中途半端な斜めに止められているのに現実味が感じられ、ユーモアを感じる。元来、ああいう錠なのかもしれないが。

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2017年6月22日 (木)

ダニエレ・ルケッティ監督 映画『ローマ法王になる日まで』 ”Call me Francesco” @シネマ・カリテ(新宿)

【導入と時代背景】

ダニエレ・ルケッティ監督の映画『ローマ法王になる日まで』を新宿のシネマ・カリテで拝見した。原題のほうがフレンドリーで、『フランチェスコと呼んで(英:Call me Francesco、伊:Chiamatemi Francesco)』となっており、副題は「みんなのための法王」である。中身はほぼスペイン語で出来ているが、映画冒頭に画面へと浮かぶのは英語題である。私の好むのは一部でも、思いきって意味を放棄したような詩的映画であり、史実をもとにする場合でも、より抽象的な表現こそが映画らしいものと考えている(例えば、ミック・デイヴィス監督の『モディリアーニ~真実の愛』)のだが、この作品は史実を若干、脚色しただけのドキュメンタリー・タッチであり、その範囲においては、非常に質の高いものといえるだろう。そして、過度にリリックな表現を嫌い、ほとんど表現に無駄がないということも強調できる。それでも、じわじわと深い涙を誘ったのだ。

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2013年5月 2日 (木)

You can meet Alice in these concerts! ~5月の予定

5月の予定です。まず、残念なおしらせとしては、二期会のコンヴィチュニイ演出『マクベス』は、仕事の関係でみることが難しくなりました。二期会&コンヴィチュニイの組み合わせは、これまでにも素晴らしいコラボレーションを形作ってきただけに、わが愛する小森輝彦氏がタイトル・ロールを演じること、さらに、私にとってもっとも好きなヴェルディの演目であることから、公演は楽しみにしていたのですが、こればっかりは仕方ありません。

さて、クラシカル・ミュージックのファンにとって、5月といえば、「ラ・フォル・ジュルネ」ですが、マリー・カトリーヌ・ジローというピアニストに関心をもったことや、以前から生で耳にしてみたかったアリアーガ・クァルテットが来る(しかも、人気がない)ということで、ほかに目ぼしい公演もない5日に、1日だけの参加を決めました。

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2013年3月 3日 (日)

You can meet Alice in these concerts! ~3月の予定

3月に、私が出かけるコンサートの一覧です。4月に北海道に行くこともあり、自分としては控えめにしてあります。また、この月は自分としては、まだ値打ちのわからないものに挑戦することを主眼のひとつに据えています。

3月3日(日) 新国立劇場(研修所公演)
 ヒンデミット:歌劇『カルディヤック』

*ヒンデミットの歌劇は日本で実際に見ることは難しいですが、単に響きだけでも、私を虜にするぐらいの魅力があります。最後の作品で、天文学者のヨハンネス・ケプラーを主人公に据えた『世界の調和』上演を目にすることは、私の夢です。新国・研修所は、これまでにも本公演ではできないような作品や、オペラの素材を工夫して使った独特のスタイルの公演で成功を収めてきました。欧州では当たり前の演目『カルディヤック』は、今日にも通じるテーマをもつ作品で、楽しみです。

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2012年7月12日 (木)

NO NUKES 2012 2日目リポート 7/9 ① 【メッセージ】

【イベントの概要】

NO NUKES 2012 というイベントは、「脱原発」をテーマにして坂本龍一の呼びかけで開催された音楽イベントだ。YMOやその先駆者であるクラフトワークから、現在、人気のある斉藤和義や山崎まさよし、元ちとせなど、さらに若手・中堅のハードなロック・バンドなどを含むメンバーが、ほとんど手弁当で集まって1時間弱の枠で演奏を披露した。会場は、幕張メッセの展示ホール4&5。オーディエンスは、オール・スタンディングでの公演である。

ツイッターでも書いたが、このイベントの目的は「反原発、即時廃炉、再稼働反対」などのメッセージを、ゴリゴリとオーディエンスに押しつけるためのものではなかった。イベントは昨今の「反原発ブーム」に乗るのではなく、反対に、その動きがまだまだマイノリティに止まっているという視点から構想されているように感じる。漠然とした賛成や反発から、いま、なにが問題なのか、日本社会にとって原子力がどのような存在なのかを、音楽を通じて考えさせるためのイベントなのだ。実際、アーティストたちの考えにもばらつきがあり、それらは敢えて統一されていない。七尾旅人などは、単純に no ではないとさえ言っていたぐらいだ。

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2012年7月 7日 (土)

大飯原発封鎖デモから考える ② 【原発をめぐる今後の問題】

【再稼働に対する私の考え方】

原発再稼働に対して、私はどういう考えをもっているのか、ここで開陳しておく必要があろうと思う。基本的に、私は再稼働に反対していない。なぜなら、原発なしに国家が活動するための安定した電力を得ることは不可能だというのは、やっぱり事実として認めるべきだと考える。確かに、政府や電力会社の言い分を鵜呑みにすべきではないが、すべてが嘘だと決めつけるのはかえって安易であり、現在、もしくは前の民主党政権にも左派的な考え方をもつ人が少なくなかった(その代表格が菅前総理だ)ことを考えれば、再稼働なくして、急速なエネルギーの転換は不可能だと考えざるを得ない。

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2012年7月 3日 (火)

大飯原発封鎖デモから考える ① 【状況】

【デモを知るまで】

7月1日、大飯原発3号機の原子炉から制御棒が引き抜かれ、定期点検からの再稼働がおこなわれた。その正門前では、数百人の市民から成るデモ隊がパーカッションを支えとしたサウンド・デモを展開。「再稼働反対」などのシュプレヒコールを挙げ、発電所につながる道路を占拠して警官隊と向きあっていた。この模様はフリー・ジャーナリストである岩上安身氏の率いる "Independent Web Journal"(IWJ)によって、Ustream 上で公開されていた。

情報をまとめると、デモ隊の行動は6月30日に始まる。メンバーは特定の団体のものや、地元住民のグループではなく、全国から反原発の運動でつながった数百名の市民たちということだ。原発正門前に車で乗り入れた市民らは、再稼働に必要な機材や人員の入所を阻止ずべく、発電所につながる一本道の正門前に車を置き、封鎖。再稼働反対の文書を手渡したあとも、その場に居残りつづけた。東京の時限デモとはちがい、これといった主催者があるわけでもなく、いつまで続くのか、続けられるのかもわからなかったろう。道路からはみ出すことさえ注意しているという行儀のよいデモとは異なり、こちらは公道を封鎖しており、関電の私有地を圧迫しているのであって、いつ「道路交通法違反」「不法占拠」「不法侵入」などの容疑で逮捕されるかもわからない。

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2012年3月24日 (土)

アンゲロプロス追悼特集 『ユリシーズの瞳』『霧のなかの風景』『シテール島への船出』 新文芸坐

【概要】

映画監督のテオ・アンゲロプロス(アンゲロプーロス)が、本年1月24日に事故死した。これを悼んでの企画が、都内でもいくつかのシアターで予定されてるが、池袋・新文芸坐がそのトップ・バッターといっても過言ではないだろう。アンゲロプロスの10作品を1週間、日替わりで上映した。私は、『ユリシーズの瞳』『霧のなかの風景』『シテール島への脱出』の3本を観た。それ以前に、『永遠と一日』と『エレニの旅』を観ているから、これで、1980年代以降の8作品のうち、5作品をスクリーンで確認したことになる。

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